台風の名前はどうやって決まる?台風のキラキラネームを一挙紹介

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日本では台風を「台風1号」「台風2号」と呼ぶことが一般的なため、あまり知られていませんが、台風にはすべて名前がついています。世界の中でも台風を番号で呼ぶ国は珍しく、多くの国はこの名前を使って呼んでいます。では、台風の名前は誰がどのように決めているのでしょうか?

 2000年以前はアメリカが名前を付けていた

2000年以前まではアメリカが台風に対して名前をつけていました。例えば1959年に和歌山県に上陸し、名古屋市などで高潮によって甚大な被害が出た伊勢湾台風はヴェラ、1961年に高知県に925hPaという観測史上最強の勢力で上陸した第二室戸台風はナンシーと名付けられました。日本では1934年に室戸台風が、911.6hPaで、1945年に枕崎台風が916.3hPaで上陸していますが、この2つは正式に台風観測が始まる前だったので、名前はついていません。

 2000年以降は日本も命名に参加

2000年になると台風防災に役立てようと日本などが独自に台風に名前をつけることになりました。現在、この台風の名前は事前に140個決められていて、発生順に順番につけていきます。ただ、大きな被害を出した台風は、以降その名前を使わなくなることがあります。

台風の名前は台風委員会の加盟国が決めることができ、140個のうち10個が日本担当です。日本が提案した台風の名前がこちら。

日本が命名した台風の名前

てんびん座からとった「テンビン」

てんびん

 

やぎ座からとった「ヤギ」

やぎ

 

うさぎ座からとった「ウサギ」

うさぎ

 

かじき座からとった「カジキ」

かじき

 

かんむり座からとった「カンムリ」

冠

 

くじら座からとった「クジラ」

くじら

 

こぐま座からとった「コグマ」

こぐま

 

コンパス座からとった「コンパス」

コンパス

 

とかげ座からとった「トカゲ」

とかげ

 

やまねこ座からとった「ヤマネコ」

山猫

 

以上の10個が日本が命名した名前です。全て正座から取られていることがわかります。

 日本以外が命名した台風の名前

ただ、もちろん、正座から取らなければいけないというルールはなく、海外では人の名前や動物や植物などの名前を使っているところもあります。例えば2019年の台風15号は、ラオスが命名した女性の名前「ファクサイ」でした。他にも中国語でイソギンチャクを意味する「ハイクイ」、アメリカが提案した女性の名前「マリア」、マカオが名付けたプリンを意味する「バビンカ」、タイが提案したお菓子の名前「ブアローイ」、マレーシアが提案した果物の名前「ナンカー」といったように、台風のイメージからかけ離れた名前も目立ちます。

 

日本では台風1号、台風2号と呼ばれているものが、海外では「台風ダムレイ」「台風ウサギ」「台風コグマ」「台風サンバ」「台風マリア」といったように呼ばれています。日本でも少しずつ、この呼び方が広まってきています。一度、気にかけてみてはいかがでしょうか?