地震が少ない、といわれる富山県。確かに地震の回数自体は少ないかもしれませんが、過去には富山県にも甚大な被害をもたらした地震があります。その中から3つの地震を紹介します。
1858年 飛越地震
地震の概要
1858年4月9日午前1時ごろ、岐阜県飛騨地方を震源とするマグニチュード7.0〜7.1の地震が発生。震源付近では震度5~6程度の揺れがあったとみられ、4年前に発生した安政東海地震の誘発地震と考えられています。
被害
この地震では特に北と陸岐阜県飛騨地方で被害が大きく、富山県では立山連峰の鳶山が崩壊し大鳶山と小鳶山が消滅しました。またこの山体崩壊により天然のダムが形成され、その後の地震で2度にわたり決壊しました。この他、黒部川などでも水がせき止められた記録が残っています。富山県内の死者は140人。
1586年 天正地震
地震の概要
1854年1月18日(当時の日本の暦では11月29日)、中部地方の広範囲を震源域とするマグニチュード8.2(諸説あり)の巨大地震が発生。北陸、東海、近畿の広い範囲で震度6以上の激しい揺れに襲われたとみられています。詳細は分かっていませんが、内陸の地震としてはかなり珍しい3つの断層が連動した地震と考えられています。
被害
広範囲で大きな被害となり、現在の徳島県でも被害が確認されるなど被害は広域にわたりました。富山県では木舟城が倒壊し、多くの人が下敷きになるなどし、多くの犠牲者が出たとみられていますが、詳細は分かっていません。
863年 越中越後地震
地震の概要
863年7月10日、富山県や新潟県を激しい揺れが襲いました。詳しい記録はなく、どこで発生した地震かも分かっていません。
被害
富山県と新潟県で被害が大きく、土砂崩れや建物の倒壊などが相次ぎました。被害についての記録も少なく、全容は分かっていませんが、大昔に北陸地方を襲った大地震があったことは事実です。またこの地震で大津波発生したとする説もあります。
まとめ
「地震が少ない」から「地震が起きない」ということにはなりません。日本は全国どこでも地震が起きる危険性があります。今からでも遅くはありません。家具を固定するなど地震に備えましょう。