人が死なない防災

「伝わらなければゼロである」これから起きる災害は南海トラフ巨大地震と首都直下地震だけではありません!次に災害が起きた時、一人でも多くの命を救えるように情報を発信していきます!

人が死なない防災

知っていますか?緊急地震速報の「続報」~巨大地震への対策~

「緊急地震速報」に続報ができたことを知っていますか?2018年の3月から運用が開始され、まだ続報が発表されたのが1回だけということもあり、「よく分からない」という人も多いのではないでしょうか?緊急地震速報の仕組みや、「続報」とは何なのか?解説します。

緊急地震速報の仕組み

緊急地震速報は「伝わるのが速い小さな揺れ(P波)」をもとに地震の規模や震源の位置を瞬時に特定し、「伝わるのがゆっくりな大きな揺れ(S波)」によって大きな揺れが予想される地域を発表するシステムです。一般向けの緊急地震速報は最大震度5弱以上の揺れが予想される場合に誤差も考慮して震度4以上が予想される地域に発表されます。震源から離れた地域では大きな揺れが到達する前に緊急地震速報を受信することができますが、震源に近いところでは間に合いません。

2011年東日本大震災

2011年3月11日、東北地方の沖合から茨城県の沖合までを震源域とするマグニチュード9.0の巨大地震が発生しました。

 

この時の緊急地震速報の内容がこちらです。

f:id:kum-ilo-61:20190125212505p:plain

出典:気象庁 

大きな揺れが到達する前に緊急地震速報が発表されましたが、発表された地域は岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県のみでした。

 

そして、観測された震度がこちらです。

 

f:id:kum-ilo-61:20190125212557p:plain

出典:気象庁 

青森県や関東地方などでも震度5弱以上の強い揺れを観測しましたが、これらの地域に緊急地震速報が発表されることはありませんでした。

 

なぜ緊急地震速報は一部の地域にしか発表されなかったのでしょうか?この時、気象庁はマグニチュード7.2として緊急地震速報は発表していたのです。

 

一見、規模の推定を大きく誤ったように見えますが、巨大地震は断層破壊に数分かかるため、過小評価されやすく、地震発生から数秒で的確な緊急地震速報を出すことは困難なのです。また当時は、一般向けの緊急地震速報の発表が原則1回のみと決まっていたため、結果として東北地方の一部にしか緊急地震速報は発表されませんでした。

緊急地震速報「続報」

2018年3月、東日本大震災の反省からPLUM法と呼ばれるシステムが導入されました。今までは、P波(小さな揺れ)をもとに地震の規模や震源の位置から揺れの大きさを推定していましたが、PLUM法ではS波(大きな揺れ)も活用して大きな揺れが観測された地域の周辺の地域に新たに緊急地震速報の「続報」を発表します。

従来の緊急地震速報

小さな揺れを観測→震源の場所・地震の規模を推定→緊急地震速報を発表

PLUM法

大きな揺れを観測→「ここで大きな揺れを観測したということは、その近くの地域でも強い揺れに襲われるに違いない」→周辺の地域にも緊急地震速報を新たに発表

 

現在、気象庁はこの2つの手法を両方活用して緊急地震速報を発表しています。

もしも東日本大震災の時、PLUM法が導入されていたら?

f:id:kum-ilo-61:20190125212855j:plain

出典:気象庁 

まとめ

これまでに「続報」が発表されたのは2018年の北海道胆振東部地震のみです。しかし、南海トラフ巨大地震などでも「続報」が発表されるでしょう。最初に「緊急地震速報が出ていないからここは大丈夫」と安心してしまうのではなく、「続報」が発表されないかを確認するようにしてください。

 

 

  

にほんブログ村 その他生活ブログ 地震・災害へ
にほんブログ村