【神奈川県】3分でわかる過去の大地震「大正関東地震・安政江戸地震・元禄地震」

神奈川県

神奈川県は相模トラフのほぼ真上に位置し、過去にも繰り返し大きな揺れに襲われてきました。その中から3つの地震を紹介します。

1923年 関東地震

地震の概要

この地震については1923年9月1日正午前後に3つの地震が相次いだことがわかっています。1703年に発生した元禄関東地震と区別するために「大正関東地震」と呼ばれることもあります。

1回目

午前11時58分、神奈川県西部から千葉県南部にかけての相模トラフを震源域とするマグニチュード7.9の地震が発生。神奈川県や千葉県の一部、山梨県や静岡県でも一部で震度7相当の非常に激しい揺れがあったとみられています。

2回目

午後0時1分、東京湾北部を震源域とするマグニチュード7.2の地震が発生。この地震で埼玉県、茨城県、東京都、千葉県が震度7相との激しい揺れに襲われたとみられています。

3回目

午後0時3分、今度は山梨県と神奈川県の県境付近を震源域とするマグニチュード7.3の地震が発生。震源近くでは震度7相当の激しい揺れがあったとみられています。

被害

この地震によって引き起こされた災害を「関東大震災」といいます。東京の大火災ばかり注目されていますが、地震による直接的な被害が最も大きかったのが神奈川県です。地震の揺れで6万棟以上が全壊したほか、各地で液状化や土砂崩れが相次ぎました。有名な話では鎌倉の大仏が地震の揺れによって46cmずれたということです。またこの地震によって大津波が発生し、神奈川県内では鎌倉の9mが最高でした。県内の犠牲者は33,067人。

1855年 安政江戸地震

地震の概要

1855年11月2日(当時の日本の暦では11月11日)午後10時ごろ、東京湾北部から江東区付近を震源とするマグニチュード7程度の地震が発生。東京都沿岸の埋立地や神奈川県の一部でも震度6相当の激しい揺れに襲われたと考えられています。

 被害

被災の中心は江戸(現・東京)でしたが、神奈川県も東部を中心に大きな被害が出ました。詳しい記録はほとんどありませんが、神奈川県内だけで64棟の建物が全壊し、37人が亡くなりました。

1703年 元禄地震 

地震の概要

1793年12月31日(当時の日本の暦では11月23日)午前2時ごろ、千葉県の南の沖合を進言とするマグニチュード7.9〜8.2程度の地震が発生。震源域は神奈川県直下までの広範囲に及びました。この地震で神奈川県と千葉県では震度7相当の激しい揺れに襲われたと考えられています。

 被害

神奈川県では千葉県とともに甚大な被害が出ました。100棟以上が全壊したほか、最大で6~8m程度の津波に襲わました。このほか小田原城下で大火災が発生し小田原城の店天守も焼失するなど壊滅的な被害が出たと記録されています。神奈川県内の死者は2,291人。またこの地震の影響で三浦半島が最大1.7m隆起しました。

まとめ

関東大震災は東京の話だと思われがちですが、地震による被害を最も受けていたのは神奈川県です。過去の地震を正しく知り、いつ来るかわからない大地震に万全の備えを!

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