【岩手県】3分でわかる過去の大地震「東北地方太平洋沖地震・昭和三陸地震・明治三陸地震」

岩手県

岩手県は日本の中でも地震が多い地域で、特に津波によって繰り返し大きな被害が出ています。過去に岩手県を襲った3つの大地震を解説します。

2011年 東北地方太平洋沖地震

地震の概要

2011年3月11日午後2時46分、岩手県沖から茨城県沖を震源域とするマグニチュード9.0の巨大地震が発生。この地震で宮城県栗原市で震度7の非常に激しい揺れを観測、岩手県では一関市・釜石市・大船渡市・花巻市・奥州市・矢巾町・滝沢村で震度6弱の激しい揺れを観測しました。

 

被害

この「東北地方太平洋沖地震」によって引き起こされた災害を「東日本大震災」といいます。岩手県は被害の大きかった東北地方の中でも特に津波が高く、大船渡市では26.7mの大津波(ビルの8階~9階)に襲われたほか、宮古市でも浸水深が30m近くに達しました。また津波が到達した最高地点は40.4mと、人が住んでいる地域では国内最高を記録しました。岩手県内の死者は4673人で以前1129人が行方不明になっています。

1933年 三陸地震

地震の概要

1933年3月3日午前2時30分、東北地方の太平洋沖を震源とするM8.1の巨大地震が発生。岩手、宮城、福島、茨城を震度5の揺れが襲いましたが、震源が日本海溝の外側で、陸地から離れていたため、地震の規模の割には大きな揺れにはならなかったとみられています。他の地震と区別するため「昭和三陸地震」という名称がよく使われています。

被害

揺れによる被害はそこまで大きくなく、津波による被害が甚大でした。現在の大船渡市にあたる岩手県気仙郡綾里村では28.7mの遡上高を記録し、岩手県内の死者は1316人、行方不明者は1397人に上りました。田老村では、この地震を教訓に高さ10mの防潮堤を建設しましたが、2011年の東北地方太平洋沖地震に伴う大津波がこの防潮堤を乗り越え、再び壊滅状態になりました。

1896年 明治三陸地震津波

地震の概要

1896年6月15日午後7時32分、三陸沖を震源とするマグニチュード8.2~8.5程度の巨大地震が発生。しかしプレート境界のずれがゆっくりだったため、揺れは震度4~5程度でした。

被害

 震度4~5程度の揺れではあったものの、ゆっくりとした揺れで人はあまり大きな揺れを感じなかったとみられています。一方でマグニチュード8.2~8.5の巨大地震であったため大規模な津波が発生し、日本の太平洋沿岸に大きな被害をもたらしました。岩手県では各地を10m超えの大津波が襲い、綾里湾(現・大船渡市)では2011年の東北地方太平洋沖地震まで国内最高の38.2mの遡上高を記録しています。

まとめ

岩手県は繰り返し大津波に襲われていたため、様々な対策がとられてきましたが、東日本大震災ではその想定を超える津波が襲い大きな被害が出ました。災害は時として、人の想像をはるかに超えます。常に最悪の事態を想定して避難をすることが大切です。

 

 

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