【愛知県】3分でわかる過去の大地震「三河地震・東南海地震・濃尾地震」

 愛知県

愛知県では南海トラフで発生する地震の他にも、内陸で発生する地震でも繰り返し甚大な被害が出てきました。中には「戦争に隠された大震災」もありました。過去に愛知県で被害を出した地震の中から3つを紹介します。

1945年 三河地震

地震の概要

1945年1月13日午前3時38分、愛知県の三河湾を震源とするマグニチュード6.8の地震が発生。震源付近では局地的に震度7相当の非常に激しい揺れがあったとみられています。この地震は前年に発生した昭和東南海地震の誘発地震と考えられ、1週間ほど前から活発な前震活動があったことも知られています。

被害

昭和東南海地震に続いて大きな被害が出ましたが、戦時中だったこともあり詳しい記録はあまり残っていません。しかし、三河地方では集落が壊滅したところもあった他、名古屋市や一宮市でも家屋の倒壊が発生しました。また戦意を低下させないために、被害の情報は伏せられ、近隣地域からの救援もありませんでした。県内の死者は2,339人。

1944年 東南海地震

地震の概要

1944年12月7日午後1時36分、三重県南部の沖合から静岡県沖までを震源域とするマグニチュード7.9の地震が発生。、愛知県静岡県、三重県、それに長野県で震度6の激しい揺れを観測しました。で震東南海地震は南海トラフ巨大地震の1つで、ほかの地震と区別するために通常「昭和東南海地震」と呼ばれています。

 被害

特に愛知県、静岡県、三重県で大きな被害が出ました。中でも愛知県は当時行われていた太平洋戦争の影響で軍事工場が多くあり、人的被害を拡大させました。名古屋市にあった三菱重工名古屋航空機製作所の道徳工場と、半田市にあった中島飛行機半田製作所山方工場葭野工場が倒壊し、合わせて221人が犠牲になりました。その中には学徒動員によって働いていた中学生も多くいました。県内の犠牲者は合わせて438人。

 

1891年 濃尾地震 

地震の概要

1891年10月28日、濃尾地方を震源とするマグニチュード8.0の地震が発生。愛知県や岐阜県、滋賀県、それに福井県で震度6以上の激しい揺れがあったとみられます。内陸の活断層を震源とする地震としては国内最大規模です。

 被害

愛知県は岐阜県に次いで被害が大きく、7万棟近くの建物が全壊するなど、半壊も合わせると建物の被害は10万棟を超えました。また名古屋城では倒壊は免れたものの城壁などに大きな被害が出ました。県内の死者は2,339人。

まとめ

近年、愛知県で起きた地震は戦争によって一気に風化していきました。愛知県は地震よって被害を受けやすい地域です。まずは過去にどんなことが起きたのかを知る、それが自分の命を守る第一歩です。


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