1.阪神淡路大震災
日本で初めて震度7が観測されたのは1995年1月17日に発生した兵庫県南部地震(M7.3)です。この時、震度は6と発表されましたが、のちの現地調査で神戸市やその周辺で震度7と判定されました。現在ではこの制度は無くなっていますが、当時は震度計によって記録する震度が0~6までの7段階で、震度6の地域を現地調査して家屋の倒壊率が30%を超えた場所を震度7と判定していました。またこの地図を見ればわかりますが、今と比べて観測点が非常に少なく、局地的な激しい揺れは記録できませんでした。この地震で6000人以上が犠牲になりました。
2.新潟県中越地震
阪神淡路大震災以来、9年ぶりの震度7は新潟県で観測されました。2004年10月23日に発生した新潟県中越地震(M6.8)です。この時は当初最大震度6強と発表されていましたが、データが収集できていなかった観測点の観測記録を分析したところ震度7だったことがわかりました。新潟県中越地震は震度6強を観測する余震が2回発生するなど群発地震ともいえる状況になりました。この地震で68人が犠牲になりました。
3.東日本大震災
2011年3月11日、東北地方の沖合を震源域とするマグニチュード9の超巨大地震「東北地方太平洋沖地震が発生しました。震源が陸から遠く離れているにも関わらず震度7を観測したことからも地震の規模の大きさがうかがえます。またこの地震では震度7が初めて速報として発表されました。この地震による犠牲者は震災関連死も含めると2万人を超えています。
4.熊本地震
1回目の震度7
東日本大震災から5年がたった2016年4月14日、熊本県熊本地方を震源とするマグニチュード6.5の地震が発生しました。内陸の地震としては実に12年ぶりに震度7が観測されました。他の地震に比べて地震の規模は小さめですが、震源が浅かったため、局地的に揺れが大きくなったとみられています。
2回目の震度7
熊本県で初の震度7から28時間後、またしても熊本県熊本地方を震源とする地震が発生しました。この時の地震は1回目の震度7よりも規模が大きく(M7.3)、西日本の広範囲で揺れを感じました。またこの地震では益城町と西原村から震度のデータが入らず、当初は最大震度6強とされていましたが、のちに現地で震度計を調べたところ、震度7を観測していたことがわかりました。一連の地震による死者は震災関連死も含めると200人を超えています。
4.北海道胆振東部地震
2018年9月6日、北海道胆振地方を震源とするマグニチュード6.7の地震が発生しました。北海道で初めて震度7を観測した地震です。この地震でも当初は震源付近の震度計からデータが入らず、最大震度は6強とされていましたが、現地で震度計を調べたところ震度7を観測していたことがわかりました。震度7の揺れでは震度計からデータを正常に遅れなくなることが多く、今後の課題とされています。(震度の情報が入らないと、被害の中心が把握できず、救助の遅れにつながる恐れがある)
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